乾かし方で変わる——ふわふわ感を守る乾燥術
2025/10/30
洗濯は「汚れを落とす工程」ですが、乾燥は「タオルを再生する工程」です。脱水で押し込まれたつぶパイルをもう一度立ち上げ、空気を含めて、肌に触れた瞬間の軽やかさを取り戻します。ここでは、Over the Moonが推奨する「ふわふわを長くさせる乾燥術」を、日々のルーティンに落として解説していきます。
パイルを起こす、乾燥前のひと手間
洗濯を終えた直後のタオルは、繊維同士が密着し、パイルが寝た状態になっています。
このまま干すと空気が入らず、乾いたあとに硬さやゴワつきが残りやすくなります。
そこで欠かせないのが、干す前に行う「振りさばき」です。
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タオルの両端を持ち、音が鳴るくらいしっかりと上下に10回ほど振ることで、パイルが立ち上がり、繊維の間に空気が入り込みます。
これにより乾燥ムラが防がれ、乾きが早くなるだけでなく、仕上がりのふんわり感が格段に向上します。
ほんの数秒の手間ですが、ふわふわ感の持続には欠かせない“最初の一歩”です。
自然乾燥の基本と、乾きやすい環境づくり
タオルを自然乾燥させる際は、直射日光を避け、風通しの良い日陰で干すのが理想です。
日光に直接さらされると、繊維中の水分が急激に抜けて硬化し、パイルが潰れてしまいます。
また、乾きムラを防ぐためには、タオル同士の間隔を十分に空け、空気が自由に通るスペースを確保することが大切です。
厚手のタオルを折り畳まずに広げて干す、ハンガーの場合は二点で吊るして谷折りをつくらないようにするなど、
“空気の通り道”を意識すると、繊維全体が均一に乾きます。乾ききったら放置せず、すぐに取り込むのもポイントです。
乾きすぎは硬化の原因となるため、「完全に乾いた瞬間」が最もふわふわした状態と覚えておくとよいでしょう。
Over the Moonでは“タンブラー乾燥”を推奨
一般的なタオルでは、乾燥機による高温が繊維を傷めやすく、縮みやパイル抜けの原因となるため推奨されていません。
しかしOver the Moonのタオルは、通常より約1.5倍太いパイル構造を採用しており、熱風を含ませながら乾かすことで、ふわふわ感をさらに際立たせることができます。
この太いパイルがしっかりと自立し、空気を含みながら乾くため、Over the Moonではタンブラー乾燥(ドラム式乾燥)を推奨しているのです。
タンブラー乾燥によって、繊維の1本1本がふくらみ、ホテルリネンのような立体的なボリュームと軽やかさが蘇ります。
設定温度は中温(約60℃)で30〜40分程度が目安。高温や長時間の乾燥は避けることで、繊維を保護しつつ最良の仕上がりを実現できます。
生乾き臭を防ぐ「5時間ルール」
ふわふわ感と同じくらい重要なのが、清潔さの維持です。
洗濯後に湿ったまま放置すると、モラクセラ菌と呼ばれる雑菌が5時間ほどで急増し、生乾き臭の原因になります。
つまり、洗濯から5時間以内に完全乾燥させることが、臭いを防ぐ最も効果的な方法です。

室内干しの際は、サーキュレーターや除湿機を併用して風を循環させましょう。
タオル同士が触れ合わないように並べ、風が“面で当たる”ように干すと乾燥効率が大きく高まります。
厚手のバスタオルほど湿気を含みやすいため、下部にも空気が流れるよう干し方を工夫すると良い結果が得られます。
Over the Moon 推奨“上質乾燥ルーティン”
毎回の基本
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洗濯後すぐ取り出し、10回以上振りさばきます。
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日陰×風通しで干す。タオル同士は間隔を空け、厚手は広げます。
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室内ならサーキュレーターを弱~中で常時送風。
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5時間以内の完全乾燥を目標に、遅いときは短時間だけ中温タンブラー乾燥で仕上げるとよいでしょう。
週1のメンテ
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乾きづらさや軽い臭いを感じたら、40℃前後のぬるま湯で洗浄力を底上げすることができます(洗剤は規定量厳守)。
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洗濯機のフィルター掃除・扉パッキンの拭き上げをすることで乾燥効率と衛生を保持できます。
まとめ——“乾燥を制する者”がふわふわを制す
タオルのふわふわ感は偶然ではなく、日々のケアによって作られるものです。
「振りさばき」「日陰と風」「5時間以内の乾燥」という三原則を守ることで、タオルは長く快適な状態を保てます。
そして、Over the Moonは通常のタオルとは異なり、タンブラー乾燥を推奨しています。
Over the Moonタオルは使っているときだけでなくお手入れの時間でも使いやすいと思っていただけるような工夫が施されています。
良質なものを長く使える、そしてお手入れもしやすい。
そんなOver the Moonを皆様に生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。